2022年1月6日木曜日

〜ロンドンの状況と私のメンタルヘルス〜2022年1月6日の手記より前編

〜ロンドンの状況と私のメンタルヘルス〜2022年1月6日の手記より前編

こんにちはぽんたです。

やはり、ブログの更新が滞っています。他のものに興味とエネルギーが移行していたのですが、それが少し戻ってきたのと、細々とでも続けられるような形を模索した結果、やはり日記というか、手記というか、自分が考えていることをつらつらパソコンに書きためて、それをここに転載する、という形で近い間はやってみようかな、と思っています。

そのため、文体はです、ます調ではなく、で、だ調になりますが、赤の他人の日記を覗いているつもりでご興味のある方に読んでいただけたら、と思っています。

それでは、2022年の1月6日の手記前編スタートです。(後編はこちらから)


セントポール大聖堂とクリスマスツリー




2022年1月6日


夫がロンドンに来て1年が経ち、私が本格的にロンドンに腰を据えて7ヶ月は経った。二人で生活をし始めてから2度目のショーの仕事のない年越し。


もう二人ではステージに上がることはないかもしれない。 ショーの仕事は彼にとって絶大なストレスだったらしい。


人前で恥をかきたくないのか、見栄っ張りなのか完璧主義なのかはわからないが、トライアル自転車はかなりデリケートであり、ブレーキの中の小さな輪っかのメタルに亀裂が入っただけでショーアクトが続行できなくなってしまう。


実際に数回ほどステージの上でそんな窮地に陥ったことがあり、途中でお辞儀をして引っ込んだことがある。




一方この私は、まだまだステージに上がりたい欲があり、いろいろと嗅ぎ回ってトレーニングも続けているが、このご時世と、自分の怠惰な部分もあってまだまだ良い機会にたどり着けてはいない。 


そうそう、先月あたり、とあるコンテンポラリーサーカスのオーディションに参加してみた。結果はダメだったけど、見た感じ、自分のレベルはそんなに悪くなさそうだった。


今回は残念だったけど、そもそもノルディック系のルックスを探しているところに書類とビデオ審査が通ったということもおかしな話で、まあ、ロンドンにこんな奴がいますよ、とご挨拶できて自分のバイブスを生で見てもらってグループワークでも同じ時間と空間をシェアできたので、とても良い機会をいただけたと思っている。



そして去年の暮れにもう一つ新しいこと、そうそれはホメオパシーのコンサルテーションを受けてみたこと。幸いなことにこっちで活動している日本人のホメオパスに出会い、色々話してレメディを処方していただいた。



レメディを処方していただく以外にも、腸内環境のことや免疫のことなどを説明してもらい、知人からシェアしてもらっていた情報と合わせてさらに自分の体のことをより近くマッピングできたような、点と点が繋がったような感覚になれた。

今までホメオパシーの家庭的なケアの本を自分で読んで適当に試してみていた自分が、なぜ今回コンサルテーションを受けるに至ったか、というと、メンタル面がどうにも自分で制御するのが困難になってしまったからである。


それまではかわせていた、気にしないで入られた、気づかないふりができていたことが、ロンドンの情勢も相まって、悲しみが抑えきれなくなってしまったのである。


電車に乗るのが辛くなって怖くなってしまい、せっかく友達になれそうだった人も一歩踏み出せなくなってしまうような、そんな状態に陥ってしまったので、誰か話がわかってくれそうな人に相談してみようと思ったのである。


ここでいうロンドンの状況とは、去年の7月19日以降取っ払っていたはずの顔を覆うあの忌々しい布の交通機関や店内での着用義務を政府が再び制定したこと。


それに伴い、何らかの理由があって着用していない、着用できない人に対して余計な目線、リアクションをする人が少なからず出てきたこと、店の対応、店員の塩対応、警察からの圧力などなど、直に肌で感じる圧力に私のメンタルは崩壊寸前となってしまった。


私は、自分の体をとても愛している。たとえこの世界がバーチャルで肉体はただのアバターであったとしても、やはりこの世を共に渡っていくベストパートナーであり、彼女が不快に感じることは何としても避けたい。


私の体があの布は息苦しくて嫌だ、ジメジメして気持ちが悪い、パンツ被っているみたいだ、汚らしい、というならば、私はそれを彼女に着用することを強要してはならない。



メンタルヘルスを崩すのは時間の問題であるため、自分の健康を守るためにあの忌々しい布切れは着用していなかった。まあ、どっちにしてもメンタルヘルスを崩してしまうのだけれど、、、。


イギリス政府のガイドラインにも書いてある。メンタルヘルス、身体機能に問題がある場合は着用しなくて良いと、そのために特別な医師の診断書も必要もないし、正式に何かを表示する義務もない、と。


政府のガイドラインはいたって良心的なものだった。しかし残念ながら巷の人間、警察はそんなガイドライン読んだことがないのだろう。


これはイギリス人を高く評価していた自分をだいぶ悲しませた。もちろん、多くは人間の身体、価値観は人それぞれ、私は私、あなたはあなた、個人の選択に基づいて行われるべきだ、という考え方で行動している、と私は感じているが、中にはやはり野暮な人間もいる。


ロンドンにもこんな恥ずかしい人間がいるんだなあ、と感じたと同時に、彼らの邪視の対象になってしまうことによってもさらにメンタルヘルスがやられてしまった。


そんなこんなでホメオパシーのコンサルテーションに申し込んで、そしてface covering exemptionのバッジもe-bayで購入した。


このバッジについては、そんなものつけなくてもこっちの人はわかってくれるだろう、と思っていたので手を出すのも馬鹿馬鹿しいと思っていたのだが、いよいよそんなことも言えなくなってきたので、落としてなくしても大丈夫なように幾つか購入した。


つけ始めると、あ、何か理由があってつけてないのだな、となるらしく、店員には優しく対応されるし、野暮な目線も受けなくなったし、ふむふむみんな目に見える印がないとわからない、想像力に欠ける人たちが多かったのだなぁ、と気がついた。


少し、イギリスにいる人たちをかいかぶっていたようだ。

それでもここは、おそらく他の国と比べて色々と良心的な抜け道が用意されているように思う。今のところ。


ここへ私を連れて来てくれた夫には本当に感謝している。


そして、そのバッジをつけ始めて少し考えが改まってきたことは、あ、そうか、この風邪をすごく怖がっている人も中にはいて、そういう人たちと平和的に同じ空間を共有するには、なるほど、このバッジは親切なものかもしれないなぁ、、、ということ。


あとは、何より、自分を嫌な物事から守ってあげるために、とても役に立っているなあ、、、ということ。目にわかる感じで、意思表示(理由表示?的なもの?)をすることは、時には役に立つのかなぁ。もう、自分はこうっす!ってやると、あ、そうなのね!って。


まあ、ちゃんとそういうのをシンプルに受け止めてくれるお国柄なのは、さすがだよね。


お読みいただきありがとうございました。後編へ続きます。今日はこの辺で失礼します。

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